今回はちょっと長くなりますが、幽体を初めて物質的に見た経験をした話しです。
宜野湾の伊佐で元シェアメイトだった賢人(ケント)が休みだったので、沖縄市のコテコテの「丸長食堂」に連れて行ってくれました。此処じゃご飯にバターを塗って食べるのが普通です。しかも凄い量で食べきれず(^_^;)。それから居酒屋で一軒差し飲みした後、彼の家にあと2人ほど招いてゆんたくすることになりました。
後から合流した2人ですが、1人は賢人の中学生時代からの友人でイケメンのショウ君。もう一人は仕事関係の仲間で歳は僕より一つ年上の比嘉さんでした。ケント以外は皆初対面でしたが皆はすぐに打ち解けました。ただ僕はちょっとその家に少し違和感があって賢人に言いました。初対面の人にはちょっと引かれる内容です。
シェアメイトとして同居していた家ではそんな会話をしたこともなかったのですが、「ケント、此処ってさ、何か起こったりしない?」という間接的な言い方をしたようにも思いますが、もっとハッキリ「此処、霊がいるね?」と言ったかも知れません。今となってはどう尋ねたのか覚えていませんが、霊的な障気を感じて素直に家主に訊きました。
ケントは普段はかなり陽気な奴なので、まさかそんな返事が返ってくるとは思わなかったのです。が、彼は急に真顔になって「そうなんですよ。最初は奥の部屋に寝ていたのですが、夜中に何かがやって来るので今はこっちの居間で寝ています」と、素直に言うのです。何かとっても違和感を感じていることは間違いがなさそうです。
そして、その会話を聞いていた後の2人も「そんなバカなぁ~」みたいに笑い飛ばすかと思いきや、そんな空気は微塵も出さず。ちょっと困ったような顔をしていました。ショウ君は「いやだなぁ~」とポロッと漏らしていました。どうも此処に集まったメンバーは多少何らかの体験をしたことがあるか、霊感持ちに違いありません。
僕は家が近いので帰ることもふと過ぎったのですが、良い出会いでもあるし、台風を一人で過ごすよりいいかと思い、残ることにしました。後の2人も同じ気持ちだったと思います。風雨は段々と強まっていましたが僕らはトランプを始めて気を紛らせておりました。確か大貧民か何かを何度かプレイしたような気がします。
しかし、キッチンからの明かりが薄暗くなる頃には、一気に凄いことになってきました。外からは物がぶつかり合う音が響き、窓も破れそうな勢い。そして停電!。まぁ、一回目はすぐ点きましたけどね。コンクリの家はしっかり揺れておりました。そんな中急に、「今のうちにピザを頼もうよ~」ととっぽい比嘉さんが言い出しました。
皆、「持って来さすか~っ」と言いましたが、地元の比嘉さんは「まだ、大丈夫さぁ~」と言ってピザを頼みました(笑)。結局、注文したら持ってきましたよ。勢力強まる台風の中を!・・。勿論、車でしたが・・。ほぼ定刻に!。恐るべしうちな~。これ沖縄じゃなかったらあり得ませんよ。でも僕は大好物なので素直に喜んじゃいました。
で、本当に怖い夜はこれからでした。扉を開けたらゴーッ!と、室内の物が墜落しそうな飛行機の様に攪拌されます!が、何とか2人掛かりでピザとお金のやり取り終了。命賭けで持って来てくれたピザは大層美味く感じました。ごっつぁんです。で、比嘉さんが冷蔵庫から酒に入れる氷を取り出そうとした時です。別な気配を感じたのです。
初めは来客かと思いました・・・。しかし声も出さんし、いやいや外は暴風雨じゃないか・・・。そして、決して見てはいけないものを見てしまったのです。キッチンにある窓から誰かが、その窓を開けようとしているのです。手の影がガタガタと鍵を開けようとしていたのですが、そして開いているはずもない窓からすうっと指が入ってきました。
そして何と手首までが侵入すると、円型の鍵を自分で外したように見えたのです。「マジかっ!」と戦慄を覚えました。次は指先から肘までが入り込んでいるのです。ただ腕だけで顔や姿が見えません・・・。「入っている!」と固まりました。生々しいほどの肌の色ですが明らかにしっかりした男の手です。
窓閉まってるのに腕だけが室内にあるんですね。なんですかね~。元々霊感はかなり強い方ですが、ここまで鮮明に実体化したのを見たのは初めてでした。アンビリバーボーです。やばいな~っと思っていると比嘉さんが窓の前を通ったところで消えました・・・。僕が固まっているので誰かが「どうした?」と訊いたようです。
僕は3人に今の「腕の侵入話し」をしたら・・・そうなんです、誰一人「見間違いじゃない?」とか「錯覚だよ?」とか否定してくれないんです。比嘉さんは「やばいなぁ~」と言い、ショウ君は膝を抱えました。そしてケントも深くうなずいていたような気がします。いやいや、そのリアクションの方が洒落にならいですから!。
ケントも「おかしいんですよ、この部屋、変なんですよ、自分も時々感じるんですよ」と、追いうちを掛ける始末。若いショウ君も「うわ~、窓を背にしてると怖いな。持ってかれるかも~」と、のたまい部屋の窓から飛びのいて、比嘉さんは座っていたソファから降りて黙ってしまいました。そう僕等は恐怖心を共有していました。
台風は猛威となり、すっかり停電となり、暫く映像が消えないので自分は気休めのトランプから離脱して泡盛をパカパカ飲んでおりますと、何時の間にかソファーで寝ておりました。で、夜中に「あ、風が収まって来たな~」なんて思っていると、同じ部屋の床で寝ていた比嘉さんが1時間ほど・・唸っていたのです。
そのうち、ガバッ!と起きだして「やばいっさ~、俺の体の上を踏みつけてる奴がいるっさ~」と真顔で吠えました・・。暫くそのことを繰り返し、また皆自然に寝たのですが、朝起きてからもずっとそのことを言っていて、家主に向かって「寝てる時、わんのこと踏んどらんか~?」と、余り冗談に聞こえず言いだす始末でした。
さあ、やっと部屋に陽射しが差し込んで来ました。一体、あれは何ものだったのでしょうね?。結局、皆に被害は及んでいなかったので、どうやら久々の本格的な台風に心細くなって「俺も仲間に入れてくれ~っ」と入ってきた霊だったんでしょうか?。あとからケントから聞いたことですが、はい、やっぱりこの辺りは昔、お墓だったみたいです。
後から聞かされてもな~(笑)。それから僕がその北谷のケントの家に行くことはありませんでした。彼はそこに1年も住むことはなく、内地での仕事につき、沖縄を離れてしまいました。それが部屋がもたらした違和感のせいかどうかは分かりません。しかし、薄い透けた幽霊よりも完全に物体化した霊体は半端ない怖さです。
宜野湾の伊佐で元シェアメイトだった賢人(ケント)が休みだったので、沖縄市のコテコテの「丸長食堂」に連れて行ってくれました。此処じゃご飯にバターを塗って食べるのが普通です。しかも凄い量で食べきれず(^_^;)。それから居酒屋で一軒差し飲みした後、彼の家にあと2人ほど招いてゆんたくすることになりました。
後から合流した2人ですが、1人は賢人の中学生時代からの友人でイケメンのショウ君。もう一人は仕事関係の仲間で歳は僕より一つ年上の比嘉さんでした。ケント以外は皆初対面でしたが皆はすぐに打ち解けました。ただ僕はちょっとその家に少し違和感があって賢人に言いました。初対面の人にはちょっと引かれる内容です。
シェアメイトとして同居していた家ではそんな会話をしたこともなかったのですが、「ケント、此処ってさ、何か起こったりしない?」という間接的な言い方をしたようにも思いますが、もっとハッキリ「此処、霊がいるね?」と言ったかも知れません。今となってはどう尋ねたのか覚えていませんが、霊的な障気を感じて素直に家主に訊きました。
ケントは普段はかなり陽気な奴なので、まさかそんな返事が返ってくるとは思わなかったのです。が、彼は急に真顔になって「そうなんですよ。最初は奥の部屋に寝ていたのですが、夜中に何かがやって来るので今はこっちの居間で寝ています」と、素直に言うのです。何かとっても違和感を感じていることは間違いがなさそうです。
そして、その会話を聞いていた後の2人も「そんなバカなぁ~」みたいに笑い飛ばすかと思いきや、そんな空気は微塵も出さず。ちょっと困ったような顔をしていました。ショウ君は「いやだなぁ~」とポロッと漏らしていました。どうも此処に集まったメンバーは多少何らかの体験をしたことがあるか、霊感持ちに違いありません。
僕は家が近いので帰ることもふと過ぎったのですが、良い出会いでもあるし、台風を一人で過ごすよりいいかと思い、残ることにしました。後の2人も同じ気持ちだったと思います。風雨は段々と強まっていましたが僕らはトランプを始めて気を紛らせておりました。確か大貧民か何かを何度かプレイしたような気がします。
しかし、キッチンからの明かりが薄暗くなる頃には、一気に凄いことになってきました。外からは物がぶつかり合う音が響き、窓も破れそうな勢い。そして停電!。まぁ、一回目はすぐ点きましたけどね。コンクリの家はしっかり揺れておりました。そんな中急に、「今のうちにピザを頼もうよ~」ととっぽい比嘉さんが言い出しました。
皆、「持って来さすか~っ」と言いましたが、地元の比嘉さんは「まだ、大丈夫さぁ~」と言ってピザを頼みました(笑)。結局、注文したら持ってきましたよ。勢力強まる台風の中を!・・。勿論、車でしたが・・。ほぼ定刻に!。恐るべしうちな~。これ沖縄じゃなかったらあり得ませんよ。でも僕は大好物なので素直に喜んじゃいました。
で、本当に怖い夜はこれからでした。扉を開けたらゴーッ!と、室内の物が墜落しそうな飛行機の様に攪拌されます!が、何とか2人掛かりでピザとお金のやり取り終了。命賭けで持って来てくれたピザは大層美味く感じました。ごっつぁんです。で、比嘉さんが冷蔵庫から酒に入れる氷を取り出そうとした時です。別な気配を感じたのです。
初めは来客かと思いました・・・。しかし声も出さんし、いやいや外は暴風雨じゃないか・・・。そして、決して見てはいけないものを見てしまったのです。キッチンにある窓から誰かが、その窓を開けようとしているのです。手の影がガタガタと鍵を開けようとしていたのですが、そして開いているはずもない窓からすうっと指が入ってきました。
そして何と手首までが侵入すると、円型の鍵を自分で外したように見えたのです。「マジかっ!」と戦慄を覚えました。次は指先から肘までが入り込んでいるのです。ただ腕だけで顔や姿が見えません・・・。「入っている!」と固まりました。生々しいほどの肌の色ですが明らかにしっかりした男の手です。
窓閉まってるのに腕だけが室内にあるんですね。なんですかね~。元々霊感はかなり強い方ですが、ここまで鮮明に実体化したのを見たのは初めてでした。アンビリバーボーです。やばいな~っと思っていると比嘉さんが窓の前を通ったところで消えました・・・。僕が固まっているので誰かが「どうした?」と訊いたようです。
僕は3人に今の「腕の侵入話し」をしたら・・・そうなんです、誰一人「見間違いじゃない?」とか「錯覚だよ?」とか否定してくれないんです。比嘉さんは「やばいなぁ~」と言い、ショウ君は膝を抱えました。そしてケントも深くうなずいていたような気がします。いやいや、そのリアクションの方が洒落にならいですから!。
ケントも「おかしいんですよ、この部屋、変なんですよ、自分も時々感じるんですよ」と、追いうちを掛ける始末。若いショウ君も「うわ~、窓を背にしてると怖いな。持ってかれるかも~」と、のたまい部屋の窓から飛びのいて、比嘉さんは座っていたソファから降りて黙ってしまいました。そう僕等は恐怖心を共有していました。
台風は猛威となり、すっかり停電となり、暫く映像が消えないので自分は気休めのトランプから離脱して泡盛をパカパカ飲んでおりますと、何時の間にかソファーで寝ておりました。で、夜中に「あ、風が収まって来たな~」なんて思っていると、同じ部屋の床で寝ていた比嘉さんが1時間ほど・・唸っていたのです。
そのうち、ガバッ!と起きだして「やばいっさ~、俺の体の上を踏みつけてる奴がいるっさ~」と真顔で吠えました・・。暫くそのことを繰り返し、また皆自然に寝たのですが、朝起きてからもずっとそのことを言っていて、家主に向かって「寝てる時、わんのこと踏んどらんか~?」と、余り冗談に聞こえず言いだす始末でした。
さあ、やっと部屋に陽射しが差し込んで来ました。一体、あれは何ものだったのでしょうね?。結局、皆に被害は及んでいなかったので、どうやら久々の本格的な台風に心細くなって「俺も仲間に入れてくれ~っ」と入ってきた霊だったんでしょうか?。あとからケントから聞いたことですが、はい、やっぱりこの辺りは昔、お墓だったみたいです。
後から聞かされてもな~(笑)。それから僕がその北谷のケントの家に行くことはありませんでした。彼はそこに1年も住むことはなく、内地での仕事につき、沖縄を離れてしまいました。それが部屋がもたらした違和感のせいかどうかは分かりません。しかし、薄い透けた幽霊よりも完全に物体化した霊体は半端ない怖さです。
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